2021.01.08

沖縄のあの世の正月「十六日祭」って何? お供え物や重箱の準備はどうする?

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旧十六日祭のスーパーの様子

 

沖縄には3つのお正月があるのを知っていますか?

1つは新暦の1月1日。

2つ目は旧暦の1月1日で、旧暦を重んじる糸満市などでは今でも盛んに行われています。

そして3つ目は、あの世のお正月である「十六日祭(ジュウルクニチー)」です。

あの世の正月と言われる十六日祭は、沖縄に住んでいても地域によって知らない人もいるのではないでしょうか?

 

「十六日祭」は何をするの?

 

お仏壇前

 

十六日祭とは、沖縄で旧暦の1月16日に行われている“後世(グソー・あの世)のお正月”で、2021年は2月27日(土)にあたります。

 

十六日祭が盛んに行われている地域は、宮古や八重山、久米島などの離島がほとんどで、十六日祭がシーミー(清明祭)以上に大事な墓参り行事になっています。「お正月に帰省できなくても、この日は必ず帰省する」と言う人もいるほどです。

大勢の親戚や久しぶりに会う友人と集まり、おしゃべりやごちそうを肴に盛り上がるにぎやかな日です。

 

一方、沖縄本島では十六日祭はあまり一般的ではありません。

しかし、その年回りに亡くなった家族や身近な人を供養するために行われる「初十六日(新十六日、ミージュウルクニチー)」および新仏(ミーサー)は本島地域でも比較的見られ、三年忌までは墓参りを行う家庭もあります。

 

初十六日(ミージュウルクニチー)のお供え物はどんなもの

初十六日でももちろん、お仏壇にお供物をします。では、どんなものを準備したらいいのでしょうか?

初十六日では、左右一対のお茶、1杯のお酒、果物の盛り合わせとお菓子の盛り合わせを1セットとして左右に置きます。

そして沖縄の行事には欠かせないのが、重箱です。

初十六日も例外ではありません。重箱の中身やルールは、地域や家庭によってさまざまですが、定番の料理として、三枚肉、かまぼこ、昆布、揚げ豆腐などがあります。今回は、広く知られている重箱ルールを紹介します。

 

 

重箱の向き

 

・重箱に入れる品数は奇数
・重箱を並べるときは、仏壇・墓前から見て左が餅、右がおかずの順で並べる
・祝い事ではあん入り餅やよもぎ餅などを組み合わせてもOK。弔事は白餅のみ
・慶事のかまぼこは赤かまぼこ、弔事は白かまぼこを使う
・田芋は祝い事でしか使わない
・結び昆布は祝い事、返し昆布(ケーシクーブ)は弔事で使う
・弔事のときの三枚肉は皮目が上
など……

 

初十六日は十六日祭と違い弔事となるので、かまぼこの色やお餅の種類には気をつけて準備してくださいね。

これらの例も、広く知られているとはいえ一例にすぎません。基本は地域やご家庭のルールを守って、迷ったときや分からない時の参考に覚えておくと良いと思います。基本は家庭ごとの決まりに合わせて準備するのが安心です。

 

⇒重箱を注文する(外部サイトに移動します)

 

十六日祭はなぜグソー(あの世)の正月? 由来は?

墓参り

 

 

なぜ旧暦の1月16日が後世(グソー・あの世)のお正月なのでしょうか。

実は、県外でも故人の正月として「仏の正月」と言う行事を行う地域があるそうです。

1月1日から15日までの間は歳神様が地上に降りて、各家へ福を運んでいる期間と考えられていました。歳神様は念仏を嫌うと言われているので、この期間に仏壇を拝んだり墓参りすることは避け、歳神様が帰った翌日の16日に仏壇を拝み、墓前で祖先に新年の挨拶をしたと言われています。

ハッキリとわかってはいませんが、十六日祭はよく似た行事である「仏の正月」の影響を受けているのではないかとも言われています。

 

もう1つ由来を紹介。

「琉球王国の時代、ある家来が元旦から15日まで続くお城の諸行事をすませて16日に故郷に帰るのですが、すでに父母が亡くなっていました。そのため、家来は16日に両親の墓参りをして年頭の辞を述べた」という説もあるようです。

 

沖縄の行事や仏壇ごとには、しきたりや細かいルールががありますが、いちばん大事なことは祖先を思う気持ではないでしょうか。

十六日祭は、ご先祖様と一緒に楽しいお正月を過ごす日です。主役であるご先祖様を盛大におもてなしする気持ちで過ごしてみてはいかがでしょう。

 

 

<参考>

・よくわかる御願ハンドブック 増補改訂/「よく分かる御願ハンドブック」編集部

・沖縄しきたり歳時記/稲福政斉

 

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